境内 |
拝殿正面 |
拝殿正面唐破風下の琴棋書画 |
琴棋書画 |
埼玉県熊谷市にある「妻沼聖天山歓喜院」(めぬましょうでんざんかんぎいん)は、寺伝によると治承3年(1179)に、長井庄(熊谷市妻沼)を本拠とした武将齋藤別当実盛が、守り本尊の大聖歓喜天(聖天)を祀る聖天宮を建立したのが始まりとされています。
妻沼聖天山歓喜院の本殿「聖天堂」は、宝暦10年(1760)に再建されたもので、日光東照宮などで見られる拝殿・中殿・奥殿からなる権現造、極彩色の彫刻を特徴とし「埼玉日光」と称され、国宝に指定されています。
しかし、時の流れと共に社殿の傷みが多くなり彩色も剥落してきたところから、平成15年より約7年間かけ、「平成の大修理」が行われた結果、建立当時の輝きを取り戻しています。
その聖天堂の彫刻の中には「琴棋書画」も見受けられ、特に、奥殿西面に施された布袋、恵比寿、大黒天の福神三人による囲碁遊びの彫刻は見事です。
盤上の置き石については塗装が剥落し、建築当時に描かれていた内容が確認できなかったため、「平成の大修理」では本因坊道策と、熊谷出身で道策の高弟・五弟子の一人、熊谷本碩が対局した時の棋譜が採用されています。
なお、この彫刻が縁で、平成24年には「第67期本因坊戦第2局」が、聖天山歓喜院本坊で開催されています。
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